認知症徘徊コラム

年末年始に増える外出の徘徊リスク|GPSで守る家族の安心

 年末年始は、一年の中でも特に外出の機会が増える季節です。
初詣、買い物、帰省、地域のイベントなど、人の流れが活発になる時期だからこそ、認知症状のある高齢者にとっては、迷子や徘徊のリスクが高まりやすい時期でもあります。
それと同時に、介護を担うご家族にとっても
「もし迷って帰ってこなかったら?」
「寒さや転倒の危険はないだろうか」
など不安や負担が重くのしかかることがあります。

 本記事では、そういった年末年始で特に見られる徘徊時のリスクと、GPSを活用した見守りが、どのように安心につながるのかをわかりやすく解説しています。

 ご家族の「不安」と認知症高齢者の「自立」を両立するための備えとは?
介護の不安を少しでも取り除き「責めない介護」を実現するための一助になればと思っています。

よかったら、ぜひ最後までご覧ください。

1.年末年始の時期での徘徊や迷子のリスク

 年末年始は人の流れが活発になる時期です。その時期特有の様々なリスクを解説していきます。

① 人混み(初詣・買い物・イベント)が多い

 年末年始は、初詣や福袋の買い物、新年初売りなどの大きなイベントが多くどこに行っても大混雑します。
普段人の少ない静かな神社や、ショッピングモールなどでは、年末年始になると多くの人で溢れかえり、視界がふさがれ方向感覚を保つことが難しくなります。
また、似たような景色が続くことにより高齢者は特に道を記憶しづらい状況になってしまうことも。
● 歩くスピードが合わず置いていかれる
● 人に遮られて家族の姿を見失う
● 騒音で声が届かない
など、迷子になってしまう要因が増えるのも特徴です。
「少し離れただけ」「ちょっと見てくるね」の一瞬が、迷子につながる環境がそろってしまいます。

② 慣れない帰省先や環境の変化

 働き方の多様化や共働きが増えて忙しくなったなどの背景として、親が子どもの家に逆帰省をするという帰省スタイルもあります。
逆帰省したときは、
● 家の造り
● 周辺の風景
● 目印になる建物
など、すべてが慣れ親しんだ地域とは異なり、慣れていないところでの外出は迷子のリスクが高くなります。
 地域によっては坂道や入り組んだ路地があるため、一度方向を誤ると戻れなくなるケースもあるので注意が必要です。

③ 寒さ・夜道による低体温症や転倒リスク

 冬は日没が早く、夕方には視界が暗くなります。
暗い道では段差や障害物に気づきにくく、転倒の危険が高まります。
さらに、外気温が低いため道に迷ったまま歩き続けると低体温症にもつながりかねません。
高齢者は体温の調整が難しく、長時間外にいるだけで命の危険があるため“早期発見”は非常に重要になります。

④ 家族が心配で外出しづらくなる心理的負担

「迷ったらどうしよう…」
「ひとりで出かけても大丈夫かな…」
「もし何かあったら、自分の責任だ…」
こうした不安が積み重なると、家族は必要以上に外出を制限してしまうことがあります。
しかし、認知症の高齢者は「ちょっと近所へ行くだけなのに…」とストレスをためる場合もあり、お互いに気まずい空気が生まれやすいのも事実です。
 年末年始は親族との集まりもあり、介護者自身も普段以上に疲れやすい時期。「ずっと見ていないといけない」という心理的負担は計り知れません。

2.そんな時期だからこそGPSが大きな安心に

● 現在地をすぐに確認できる“安心感”

 GPSを持っていれば、スマホやパソコンからリアルタイムで居場所を確認できます。
「どこにいるのかわからない」という大きな不安が解消され、
・人混みで見失った
・家からいなくなった
・帰省先で迷った
といった場面でもすぐ動けることがメリットです。
 また、認知症徘徊GPSセンターのGPSは、単に位置を知るだけでなく「行動パターン(過去の移動経路)」を追跡できる仕組みがあります。
「もし迷っても見つけられる」という安心感は、ご本人にも家族にも大きな心の支えになるでしょう。

● 慣れない土地でも安全に

 帰省先など不慣れな環境下でも、GPSがあれば迷った場所がすぐにわかります。
散歩や買い物を無理に制限せず、「見守りながら自由に過ごせる」状況を作ることができます。

● 寒さ・夜道の危険にも早期対応

 GPSは移動が止まったポイントもわかるため、
・転倒して動けない
・寒さで立ち止まっている
・体調不良を起こして座り込んだ
といった異常にも素早く気づけます。
 冬の夜道では、こうした早期対応が命を守ることにつながります。

3.年末年始にGPSを導入するメリット

① 初めての利用でも「1か月」からお試しできる

 年末年始のように一時的に不安が高まる時期だけGPSを使いたい場合、短期レンタルでの利用はとても便利です。
・帰省中だけ
・初詣の期間だけ
・家族の集まりで目が離せない時期だけ
など必要な期間に絞って導入できます。
旅行に行くためGPSを短期でレンタルしたいというお客様も実際にいらっしゃいます。
 弊社が用意するプランでは、1ヵ月からGPSのレンタルが可能なので、初めて利用する人でも気軽に試せるのが大きなメリットです。

② 負担を感じずに「お試し」できる

 購入となると価格も気になりますが、レンタルなら費用を抑えて導入できます。万が一「合わなかった」という場合も、月単位で負担なく返却できます。
 12月〜1月は外出が多く、家族も忙しいこともあり、目が届きにくい時期です。
この“期間限定の不安”に合わせてGPSを導入できるのは、経済的にも気軽で利用しやすいポイント。

また、継続して必要になった場合だけ、長期利用や購入に切り替えることもできます。
使ってみて必要性を感じた場合に長期利用や購入を検討できるのも利用者にとって安心ですね。

③ 介護者も安心して家族行事を楽しめる

 GPSがあるだけで、介護者は心に「余裕」が生まれます。
「どこにいるか把握できる」ことで、
・初詣
・親族の集まり
・買い物や外食
といった年末年始のイベントへの参加を後押ししてくれるはずです。
 常に“気を張り続ける状態”から少しでも解放されることは、介護を続けるうえでとても大切です。

4.「責めない介護」を実現するために

 迷子や徘徊は、決して“本人のせい”でも“介護者の注意不足”でもありません。
しかし、事故や行方不明が起こった際、家族が自分を責めてしまうケースは多くあり
「自分が目を離したせいで…」
「もっと気をつければよかった…」
と家族が自分を責めてしまうケースが後を絶ちません。

だからこそ「迷ってしまうかもしれない」前提で備えることこそが「責めない介護」を実現する第一歩へと繋がるのではないでしょうか。

GPSは、家族に代わって“見守りの目”を持ってくれるツールです。
・安心
・安全
・行動を制限しない
・家族の良好な関係
これらを守るためのサポート役として、年末年始や帰省シーズンにこそ導入する価値があると思います。

5.まとめ

 年末年始は、人混み・環境の変化・寒さなど、迷いや徘徊につながる要因が重なりやすい季節です。
同時に、家族は目が離せない不安を抱え、介護者の負担も大きくなります。
 そんな時期だからこそ、GPSを使った見守りは大きな安心につながります。
弊社のGPSレンタルプランは1ヶ月からレンタルができ、必要な時期にだけ導入することも可能です。
ご本人の「自由」を守りながら、家族の「安心」も守る、そのための一歩としてGPSはとても有効な選択肢となるでしょう。
 安心して年末年始を迎えるために、今できる備えから始めてみてはいかがでしょうか。

 

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執筆:腰塚 侑香里(介護福祉士)
介護福祉士としてデイケアで働きながら、介護職の楽しさを発信するためWEBライターとしても活動中。読みやすく分かりやすい文章を目指して頑張っています!

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